スーツの基本の色2

 イメージアップコンサルタントの森内真希です。

前回に引き続き、ビジネススーツの基本の色についてお話しします。

ビジネススーツの基本の色は【濃紺】と【チャコールグレー】でしたね。

他にも「茶色」のスーツも基本じゃない?と思われる方もあると思います。

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アパレル業界やIT系、広告業界などクリエイティブな職種であれば「茶色」もありだと思います。
ただ、金融や製造業など固いイメージの営業職であれば、やはり「茶色」は避けた方がよろしいかと思います。

それは、「茶色」がカジュアルな印象を与える色であることに加え、一般的に日本人の黄色い肌には似合いにくく、老け込んで見えることがあるためです。

これは欧米でも同じで、アメリカ大統領選でケネディとニクソンのTV討論会の際、ニクソンが茶色のスーツを着ていたため、TV映りが悪く老けて疲れたように見えたことで、ケネディに敗退。このことからイメージコンサルの世界では茶色は「負けのスーツ」と呼ばれているのです。

一方、濃紺スーツに赤ネクタイのケネディが若々しいリーダーシップを印象付けたことで当選を果たし、現在もアメリカ大統領の勝負服は濃紺スーツに赤ネクタイであることは皆さんもご存じの通りです。 ということで、男性ビジネススーツに「茶色」は不向きとされています。

他に、就活生が多く着用している「黒」スーツはいかがでしょうか?

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まず、黒という色が相手に与える印象は「クール」や「モダン」であると同時に「威厳」や「脅威」「死」もあるということ。

黒いスーツは、実は外国人から見るとマフィアのイメージが強く、「日本人は黒いスーツの人ばかり」で少し奇妙に映るそうです。 「黒」はどちらかというとモード系のブランドが取り入れたもので、伝統的なスーツの色ではないといえます。

先日のマンデラ大統領の追悼式でもオバマ大統領は濃紺のスーツにブルーのネクタイをしていました。英国ダイアナ妃の葬儀の際もチャールズ皇太子や王子たちは黒いスーツを着ていません。海外では葬儀でさえ黒はあまり着ないで【濃紺】を着用することも多いようです。 それは【濃紺】が忠誠や信頼、尊敬を表す色だからです。

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だからといって、黒いスーツがいけないと言っているのではありません。TPOに合わせてスーツの色を使い分けなければいけないということです。 特にビジネスで外国人と会うのであれば、黒いスーツは避けた方が賢明です。カジュアルなモード系の着こなしには黒いスーツも素敵ですが。

 

大切なことは、基本を知った上で ビジネスの相手やTPOに合わせて スーツの色や柄を使い分けて着こなすことができるということです。

 

スーツは無言で自分をアピールしてくれる重要なビジネスツールでもあります。
行き届いた装いをすることはあなたの評価を確実に高めてくれるに違いありません。

 

次回は、スーツの柄についてお伝えします。